日本のスケートコミュニティはベアリングに関して間違った情報で溢れていて、本当にそんなデマを信じている人ばかりなのだと気付かされる事が多いこの頃…。
突然ですが、スケートボードのベアリングでABEC規格を付けて売り出している商品が多数ありますが・・・
ABEC(エイベック)レーティングの数値がスケートボードのスピードや耐久性に全く関係ない事はご存じですか?
一言で言えば、スケートボードとは全く無関係の数値です。
「そんな常識知ってるよ」と言う方は、少なくとも初心者ではない方。
「そんな事ない!」と言う人は明らかにスケート初心者の方でしょう。
ABEC数値の違いがスケートボードのパフォーマンスに影響しない事は、実はスケートボード初心者以外なら誰でも知っている世界のスケーター達の間での常識なんです。
アメリカのスケートボードコミュニティやパークで「スケートボードのベアリングはABECによって違いが出る」なんて言ったら、鼻で笑われてすぐに初心者だとバレる、との事。(海外のスケーター仲間情報)
それなのにも関わらず、一部の日本のスケーター達は未だにABECの数値が高い程スピードが出るとか、数値が高い程ベアリングの中の隙間が無くスムーズだけど熱がこもるから耐久性が落ちるとか、海外では迷信とかおとぎ話と揶揄されている間違った情報を信じてしまっている人がまだまだ多い。
(日本のスケートショップ店員もスケーターも知る人が少ない、ネットでも日本語では全く情報が無いなど理由はありますが、大きな要因は別にあります。気になる人はこの記事の最後にリンクを貼っておくので参考にしてみて下さい。)
なぜベアリングの工業用規格であるABECレーティングは、スケートボードのスピード、耐久性、プッシュの距離などスケートボードに全く関係や影響がないのか、ABECレーティングが何を測る数値か正しく理解していれば間違える事の方が難しいのです。
この記事を読めば、何故ABECレーティングがスケートボードとは全く関係無いのかが誰でも解るようになります。
日本語で書かれた記事やサイトをざっと探しましたが、ABECに関しては何も正確な情報を記載しているページが無かったので、恐らくこの記事が日本語で初めてスケートボードベアリングとABECの関係を解説するページになるかも知れません。
ABECの由来
そもそもABECとはAnti-Friction Bearing Manufacturers Associationという世界のベアリングの基準を作った企業(今のAmerican Bearing Manufacturers Association)の一部として35年程前に作られた、Annual Bearing Engineers Committeeの頭文字を取った委員会の名前。
ベアリング製造元はここにベアリングを送りレートを付けてもらう事で、はじめて自分達が作るベアリングのグレードを知り、そのグレードを基にどこの誰がそれらを必要としているのかを探す事で、取引先を見つけベアリングマーケットでの需要と供給のマッチングが可能となったのです。
(例えば自分が漁師であれば、自分が普段釣る魚がどこのお店や客に喜ばれ必要とされるのか、知らなければ取引や卸売りしようが無いですよね?)
ABECスケールは何を測る数値なのか
ABECスケール(エイベックという団体が決めた測定基準)とは何を計測しているのかと言うと、一言で言えば公差です。
つまり、測定が定められたパーツに対して許容される誤差の最大値と最小値の差を測り、その大きさによってクラス分けする為の数値がABEC数値なんですね。
こちらをご覧ください。
ウィキペディア ABEC scale より一部引用
「ABECスケールとは、ボールベアリングの許容範囲を示す為の基準」との事。
つまり、ベアリングのインナーリングやアウターリングなど、測定が定められたパーツ毎にABEC3は誤差○○mmまで、ABEC5は誤差○○mmまで、ABEC7は誤差○○mmまで、ABEC9は誤差○○mmまでと、各ABEC毎に許容範囲が決まっているんです。
あくまでも許容範囲の振れ幅が大きいか小さいかの違いなのです。それ以上でもそれ以下でもありません。
このグラフを見て下さい。
これは20mmベアリングの内径のABEC(誤差許容範囲)を示したものです。
(マイクロメートル表記【0.001mm】)
ABEC1でさえ、最大内径誤差0.01mmしかない
ウィキペディア ABEC scale より一部引用
グラフで示されている通り、例えば同じ構造のABEC9ベアリングを2つ用意しても、許容範囲内で個体差が出るかも知れないし、個体差が出ない程に全く同じ寸法かも知れません。
ただ、ABEC3と比べるとABEC9の方が許容範囲が狭い為、個体差が出る確率が低いと言えます。
逆に言えば、ABEC3ベアリングがABEC9ベアリングと同等、またはより良いパフォーマンスをする場合も当然あるという事です。
「スケートボードベアリングのABEC3、ABEC5、ABEC7の違いは何?」と聞かれたら、単に誤差の許容範囲が違うだけ、と言った事になります。
“ABEC数値が高くなる程スピードが出る” が間違えである証明
先程の内径のABECを示すグラフでも既に理解していると思いますが、アメリカGMNベアリングも、ABECを含めた各スケールの誤差の許容範囲を解説するページで下記のように記載されています。
Here’s an interesting tidbit regarding bearing precision classes vs. running capabilities: Every bearing has the potential to hit the same maximum RPM.
GMN BEARING USA Bearing Tolerance Standardページより引用
大事なのは後半の「全てのベアリング(ABEC1からABEC9)は同じ最大回転数に到達する可能性がある」という部分。
繰り返しになりますが、あくまでも誤差の振れ幅の違いを示した数値がABECなので、当然どんなABEC数値のベアリングでも結果が同じになる可能性があるという事ですね。
この時点で、”ABEC数値が高くなるほどスケートボードでスピードが出る” という一部の日本人スケーターが信じる謎の迷信は、ABECスケールの基準やレーティング内容とは矛盾してしまうので成立しません。
“ABEC数値が高い程ベアリングの隙間が無くスムーズに回転する” が間違えである証明
これも誤解している人が多いのですが、そもそも【隙間がより少ない=回転がスムーズ】ではないですからね、ベアリングは。
物理的に隙間が無かったら、人の体重が乗るのにスムーズに回転なんてしませんよね?
ABEC数値が高くなる程ベアリング内の隙間が無くなると言うなら、より精密なベアリングになる程スケートの衝撃や振動により内部のパーツが摩擦を生み、どんどん回転が悪くなってしまいますよ。(笑)
まず、”ABEC数値が高い程精密なので隙間が無くなっていきます” なんてABECが公表しているスケール情報のどこにも記載されてません。
そして何よりも、ABECスケールではベアリング内部の隙間は評価項目に含まれておりません、つまり計測すらされてません。
故にエイベックとベアリングの隙間は何の関係性もありません。
現に国内で人気のNINJAベアリングの一部の製品は、ABEC数値関係無くボール周辺の隙間をより多く取る事で、より静かでスムーズに速く回転する事を実現しています。
同じくBONES BEARINGS(ボーンズベアリングズ)は、インナーレースの溝をより深く加工し、レーストラックのエッジにボールが極力当たらないよう隙間を多く取る事でよりスムーズに、かつ耐久性を大幅に上げる事に成功し、結果として長く使用出来るベアリングを開発しその名を世界に広めました。
多かれ少なかれどのベアリングメーカーも、ABEC数値に関係なくベアリング内部の隙間でも性能の調整を図っています。
許容範囲内の誤差により個体によっては隙間が若干大きなベアリングも存在するでしょうが、スケートボード程度のスピードではABEC数値の差で出る隙間の差は何の意味も無く一切影響しません。
この理由は後程解説します。
ABEC数値とゴミや埃の入りやすさとは関係ない
もうここまで読めば説明は必要ないと思いますが、念の為補足情報として書いておきます。
何故かエイベック数値と共に隙間も変化すると思い込み、数値によってゴミや埃が入り易くなるとかデマを拡散しているスケーターも居るようですが、ベアリングとシールドがしっかり隙間なくフィットするように設計されているベアリングはゴミや埃が入りにくいし、そうでなければゴミや埃が入り難い、ただそれだけです。
それ以外で可能性があるとすると、
- 片面シールドなのか両面シールドか
- シールドが取り外し可能か
- ボールとリテイナーの隙間
- リテイナーの作り
など。
特にメンテナンスを繰り返していく中でシールドのエッジは破損し易く、少しでも破損するとそこから埃入り易くなるので、シールドを外す際と戻す際は慎重に作業した方が良いですね。
また、ベアリングの種類によっては埃などが入り難い構造のリテイナーを採用しているベアリングもあります。
(国内のスケーターに馴染みがあるベアリングで例を挙げると、ニンジャベアリングのSORAのリテイナー)
“ABEC数値が高いベアリング程、内部に熱がこもり回転しなくなる” が間違えである証明
これも一部の日本人からちょくちょく聞く間違えですね。
先程ABECとベアリング内部の隙間には関係性が無い事を証明し、”ABEC数値が高くなると精密になるので隙間が少なくなる” というアイデアが間違えだと解説しました。
どうやら熱がこもる説や熱膨張説を信じている人は、ABEC数値が高くなり精密になると隙間も少なくなると誤解している人達のようです。
どうか安心して下さい。
ストリートやパークでスケートしていて、ベアリングに熱がこもって熱膨張により速度が低下、著しく回転しなくなるなんて事はまず無いです。
現に1番ベアリングが熱を持つであろう、ダウンヒルでさえベアリングは高速で回転し続けて性能を保っているのですよ?
時速100km以上の世界でもベアリングが機能しその性能を維持出来るのに、なぜその辺りで滑る程度で熱膨張が起き回転数が落ちると考えてしまうのでしょうか?
パークやストリートで滑っていて、止まった直後にベアリングを触って「熱いっ!」なんて火傷をする程熱くなった経験ありますか?僕は少なくとも聞いた事すらありません。
現に多くのダウンヒルライダーの間では、およそ時速80キロぐらいからベアリングの熱膨張の傾向を確認すると言われています。
(人によっては時速100キロ辺りからと言うライダーも)
万が一回転が急に悪くなり始めたら、サイドロード(側面からの負荷)やトーショナルロード(ねじり、捻りの負荷)により、ボールがインナーレースの角にぶつかり削られていたり、リテイナーが変形していたり、オイルやグリスといった潤滑剤不足、土埃がベアリング内に溜まっている等、他の可能性によるものです。
分解してクリーニングしながら確認してみて下さい。様々な部分が消耗していたら交換時期なので、新たなベアリングを入手しましょう。
最近はアリエクスプレスやメルカリで多くの偽物が販売されてるので、チャイナ製のパチモンなら元々使っていたベアリングのボールの素材や形、グレードが極端に悪い可能性もありますね。
また、この記事では解説していませんが、スケートボード用ベアリングの性能差なんてスケートボードのスムーズさを決める1番の要因からしたら、本当に微々たる差です。
この要因がクリア出来なければ、どんなベアリングを使っても速度が低下します。
記事の情報量が多いので、これもまた別記事で解説しますね。
ABECの数値で何が変わるのか
ABECスケールが誤差の許容範囲をクラス分けする為の基準だと理解頂けたと思いますが、ではその許容範囲の差で一体何が変わるのか。
これもウィキペディアでご丁寧に解説されています。
There are five classes from largest to smallest tolerances: 1, 3, 5, 7, 9. The higher ABEC classes provide better precision, efficiency, and the possibility of greater speed capabilities, but do not necessarily allow the components to spin faster. The ABEC rating does not specify many critical factors, such as load handling capabilities, ball precision, materials, material Rockwell hardness, degree of ball and raceway polishing, noise, vibration, and lubricant. Due to these factors, an ABEC 3 classified bearing could perform better than an ABEC 7 bearing.
ウィキペディア ABEC scale より一部引用
「誤差許容範囲が大きいものから小さなものまで、1,3,5,7,9と5つのクラスがあります。ABEC値が高いクラス程、より精密、より高効率、より速いスピードに対応する能力の可能性を提供します。しかし、必ずしも構成部品が速く回転する事を許容する訳ではありません。エイベックレーティングは、ベアリングが負荷に耐える処理能力、ベアリング内のボールの精密さ、ベアリングの素材、ベアリングの硬さ、ベアリング内のボールのグレードやインナーレースの表面仕上がり具合、ノイズ、振動、潤滑剤などの重要な要素を測る数値ではありません。これらの要因から、ABEC3ベアリングがABEC7ベアリングよりも良いパフォーマンスをする事もあります。」
といった内容となってます。
ここまで来たらABEC数値の意味を何となく理解してきましたか?
スーパークリーンな環境で定められた項目やベアリングパーツを計測したものであり、衝撃、負荷、振動などの外的要因が一切無い状態でどれだけ精密かを示す数値です。
そしてベアリングがより精密になる事で、ベアリングとしての性能をどの程度のスピードまで維持出来るか(どの程度の速さまで対応出来るか)が変わり、ABEC数値が高くなるとより精密なベアリングになる “可能性が高くなるだけ” なんです。(確率が上がる)
どんなに舗装された道路でもパークでも、スケートボードに乗りスケートしたら振動が起こりベアリングに様々な方向から負担が掛かりますよね?
こうした外的要因が微量でも発生した時点でABECのテスト基準を満たさない事になるので、どんなABEC数値のベアリングであれ、スケートボードで使用している限りABECレーティングで定められたパフォーマンスを発揮しません。
スケボーで使った瞬間に、ABEC数値の意味が無くなるのです。
ABEC数値の差はスケートボードではそもそも出せない
そもそもABEC数値の高いベアリングは航空機の各種測定器や手術用の器具など、非常に精密な道具や機械に必要な事を想定され作られています。
逆にABEC数値の低いベアリングはローラースケート、スケートボード、自動車産業、工業用機械、釣り具などで使用されます。
より高速回転する機械で使うベアリングは、ほんの僅かな誤差で大きなダメージや速度&耐久性低下、故障の原因に繋がる為、より精度の高いベアリングが必要とされるのです。
では、スケートボードもある程度スピードが出ればABECの差が出るのでは?と思う人も居るかも知れませんが、これが全く無いので下に読み進めて下さい。
ABEC数値の差が出るスピードがスケートボードで出せるスピードとは段違いなのです。
BONES BEARINGSも公式HPでABEC数値はスケートボードに適用不可能と解説
スケート界のトップベアリングカンパニーと言っても過言ではないボーンズベアリングズでさえ、公式HPでABECレーティングはスケートボードに適用する事がいかに不可能で無意味なのか、非常に丁寧に解説しています。
The ABEC rating system includes grades 1,3,5,7, and 9. The higher the ABEC rating, the tighter the tolerances are, making the bearing a more precision part. High precision and small tolerances are required for bearings to function at very high RPM, in products like high speed routers that must spin at 20 to 30,000 RPM. In an application like this, an ABEC – 7 or 9 bearing rating may be appropriate. However, a skateboard with 54mm wheels turning 20,000 RPM will be traveling about 127 MPH! Since virtually all skating is done under 30 MPH, the realistic maximum RPM your skate bearings will see is about 4700 RPM and probably 90% of skating occurs under 2000 RPM. Thus, very high precision is not required at skating speeds.
BONES BEARINGS サポートページ Abec vs. Skate Ratedより引用
「ABECレーティングシステムは1,3,5,7,9のグレードがあり、レーティングが高くなる程誤差が少なくなりベアリングがより精密になります。毎分2万~3万回転するような高速回転ルーターには、より精密でより誤差の少ないベアリングが要求されます。このような用途では、ABEC7~ABEC9のベアリングが適切でしょう。しかし、54mmのウィールを組んだスケートボードで換算すると、毎分2万回転とは時速127マイル(約時速204km)程のスピードになります。事実上全てのスケートは時速30マイル(約時速48km)以下で行われ、現実的なスケートベアリングの最大回転数はおよそ4,700回転で、90%以上のスケートが2,000回転以下でしょう。したがって、非常に高い精度の精密さはスケートボードのスピードには要求されません。」
といった内容となります。
流石にもう理解出来ましたよね?
ダウンヒルの世界最速記録でも約時速147kmなのに、時速204kmという驚異的なスピードを、ベアリングに一切の振動や衝撃を与えず滑る事なんて人間に可能だと思いますか?
それが出来なければABEC7とそれよりも低いABEC数値のベアリングとの性能差を体感出来ない事になります。
これがスケートボードにはABECスケールを適用出来ない理由です。
このように、40年近くベアリングも含めたスケートボードパーツを開発、実験している皆大好きBONES BEARINGS(ボーンズベアリングズ)の創業者の1人、ジョージ A. パウエルが「Abecはスケートボードには無縁で何の意味もなさないから、スケートのアクションを想定したSkate ratedというスケートに適用出来る独自のシステムを作った」と解説をしています。
ここまで読んだなら、是非今1度考えてみて下さい
・・・ABEC7やABEC9のベアリングはスケートボードに本当に必要ですか?
少なくとも人間には非常に実現する事が困難な環境の中、足でプッシュする事が許されず、どうにかして時速200km~300km近くまで速度を出さないとABEC数値による性能差が出ないんですが、そのスケートボードとは何の意味もない数字の為により高いお金を出してより高いABEC数値が付いたベアリング買いますか?
(Zealous bearingやBONES BEARINGSのREDSシリーズが何故世界的に人気なのか、これで理由の1つが分かりましたね・・・世界的に人気のZealousベアリングは残念ながら日本で販売されて無いけど・・・〔泣〕)
ABECレーティングよりもベアリングのスムーズさを決める大きな要因
ここまで読み進めて頂けたら、ABECスケールにより定められたレーティングの差(ABEC数値の差)は、スケートボードには影響が皆無に等しい事がご理解頂けたと思います。
そして!そんな時速何百キロも出さないと違いが出ない無意味な数字を気にするよりも、もっともっとベアリングをスムーズに回転させる為の大切な要素があります。
それは、ベアリングの素材やグレード、ボールの硬さやグレード、インナーレースの表面仕上げ具合や溝の正確さ、ベアリングシールドのフィッティング感、片面シールドなのか両面シールドなのかシールドレスなのか、リテイナーの形や強度、潤滑剤の種類と量、ウィールのベアリングシートがアクスルに対して垂直にポジションされているか等、その他様々な要因で決まります。
これらの要素の方がABEC数値よりも影響が圧倒的に大きく、スケートボードにおいてベアリングがいかにスムーズに回転するかが決まる事を覚えておきましょう。
また、再度のリマインドとなりますが、スケートボードのスムーズさを決める1番の要因はベアリングとトラックとウィールの関係性にあります。
この要因は上記の様々な要因よりも更に影響が大きく、スケートボードの走行性能がこれにより “ほぼ” 決まります。
情報量が多いので別記事にいつかまとめたいと思います。
スケートボードベアリングのABEC数値まとめ
- ABEC数値は許容する誤差の振り幅をクラス分けした数字
- ABEC数値はスケートボードのスピードと一切関係ない
- ABEC数値はベアリングの耐久性と一切関係ない
- 普通にスケートしてたら熱膨張でベアリング回転数が著しく落ちる事は無い
- ABEC3とABEC9で全く同じ性能になる可能性がある
- ABEC3がABEC9よりも優れたパフォーマンスをする可能性もある
- スケートボードで出せるスピードでは、ABEC数値による性能差は物理的に引き出せない
- ABECスケールやレーティングは、そもそもスケートボードベアリングには適用できない
- つまり、ABEC数値はスケートボードには一切関係がない数字
ABECの基準値を見てみると、ABEC1ですらスケートボードには余る程十分精確であり、それ以上のABEC数値を選んだ所で何の差も物理的に出ないのが現状なのです。(スケートボード用ベアリングにはABEC1は無いけれど、理論上はという意味で)
ここで書いた情報は、ネットを15~20分検索すれば無料で誰でも辿り着けるような情報です。
「じゃあ何故ベアリングメーカーやスケートショップは、あたかもAbec数値が高い方が性能が良いなんて嘘つくの?」という疑問を持った方は、こちらの記事をご覧下さい。
間違った情報を信じているスケーター仲間が居たら、是非教えてあげましょう。
毎日通勤や通学でスケートしている人からすると、年間で換算したら結構な費用を節約出来ると思いますよ!
それではより良いスケートライフを。